介護施設における虐待5類型の具体例と対策|それぞれの定義と現場での気づき方
🔍 この記事でわかること
介護の知識を深めたら、ブログやメディアで情報発信してみませんか?ムームードメインなら手軽に始められます。
身体的虐待とは?
身体的虐待は、利用者に対して物理的な暴力を加える行為です。以下が該当します:
- 平手打ちや殴打、蹴るなどの暴力
- 無理に立たせたり、押し倒す
- 意図的に痛みを伴う介助
- 身体拘束(ベルト・ミトンなど)を正当な理由なく行う
正当なケアとの区別が難しい場面もありますが、「本人の意思や尊厳を無視して強制的に身体を扱うこと」は身体的虐待とされます。
発見ポイント:利用者のあざ・打撲、身体拘束の痕、異常な怯えなど
心理的虐待とは?
心理的虐待は、言葉や態度で利用者に精神的苦痛を与える行為を指します。
- 怒鳴る、乱暴な口調で話す
- 意図的に無視する、返答しない
- 人格を否定するような言葉をかける(例:「こんなこともできないの?」)
介護職の言動はそのまま利用者の尊厳に直結します。日常の言葉遣いに注意が必要です。
発見ポイント:表情の変化、会話を避けるようになる、萎縮した態度など
性的虐待とは?
性的虐待とは、利用者の意思に反して性的な接触をする行為や、羞恥心を無視した対応を含みます。
- 性的な接触や言動を強要する
- 衣類を不必要に脱がせたり、裸のまま放置する
- 異性職員による無断の入浴・排泄介助(利用者の同意なし)
特に認知症の方や意思表示が難しい方への配慮が求められます。
発見ポイント:泣き出す、特定職員への拒否反応、下着の汚れや破損など
経済的虐待とは?
経済的虐待は、本人の財産や金銭を不適切に扱う行為です。
- 年金や預金の無断使用
- 日用品や介護用品を買わせると見せかけて使途不明
- 金銭管理を委任されていない職員による財布への干渉
施設内では金銭管理が原則禁止されている場合も多く、役割分担とルールの徹底が重要です。
発見ポイント:財布の中身が頻繁に変わる、不明瞭な出費、家族の苦情など
介護放棄・ネグレクトとは?
介護放棄(ネグレクト)は、必要なケアを意図的または継続的に提供しないことを指します。
- 食事の提供を怠る
- 排泄や入浴介助を放置する
- ベッド上で長時間放置、体位変換をしない
- 医療処置を必要とする状態を放置
忙しさによる一時的な遅れと虐待の境界はあいまいですが、「継続的・意図的・無関心」は重大なネグレクトのサインです。
発見ポイント:褥瘡、脱水、極端な体重減少、衣類や寝具の不衛生
虐待リスクの少ない、安心して働ける施設を探すなら、介護職専門の転職支援サイトで職場の雰囲気や評判を事前にチェックするのがおすすめです。
まとめ
介護施設で起こる虐待は、身体的な暴力だけでなく、日常の言葉や対応、金銭管理まで幅広い形で存在しています。それぞれの虐待の定義と具体例を知ることで、早期発見と予防が可能になります。
介護職自身が知識を持ち、気づき、声を上げることが、利用者の尊厳を守る第一歩です。
コメント