歩行器は「合うもの」を選ぶことが何より大切
高齢者の転倒を防ぐために歩行器を導入するケースが増えていますが、正しい選び方を知らずに購入して後悔するケースも少なくありません。
この記事では、歩行器の種類や目的別の選び方、確認すべきポイントを詳しく解説します。
介護保険の活用方法や、使い方の注意点についても触れていきます。
この記事でわかること
・歩行器の種類と特徴
・選ぶときのチェックポイント
・介護保険での購入・レンタルの方法
・安全に使うための注意点
歩行器の主な種類とそれぞれの特徴
歩行器には大きく分けて以下の3タイプがあります。
1. 固定型歩行器(フレーム型)
4本脚の構造で、歩行器自体を持ち上げながら前に進むタイプ。
安定性が高く、下肢の筋力が弱い人やリハビリ初期に適しています。
2. キャスター付き歩行器
前輪がついているため、持ち上げなくても押して移動できます。
筋力はある程度あるが、バランスに不安がある方におすすめです。
3. シルバーカー(買い物カート兼用)
歩行補助に加え、買い物時の荷物置きや座れる機能があるタイプ。
移動範囲が広く、外出機会の多い方に適しています。
歩行器選びの5つのチェックポイント
- 使用する場所(屋内/屋外)
屋内中心ならコンパクトで小回りの効くもの、屋外なら大きめで段差に強いタイプがおすすめ。 - 本人の筋力・握力
フレームを持ち上げる力があるかどうかで選択が分かれます。 - 体格に合っているか
高さ調整機能があるものが望ましく、姿勢が前かがみにならない高さを。 - 収納・持ち運びのしやすさ
軽量で折りたためるタイプは、介護者の負担軽減にもつながります。 - ブレーキや座面の有無
外出が多い場合はブレーキ付きで座れるタイプが安心です。
介護保険を活用する方法
要支援・要介護認定を受けていれば、福祉用具のレンタルや購入費用の一部が介護保険で補助されます。
対象となる歩行器かどうかは、福祉用具専門相談員やケアマネジャーに事前確認をしましょう。
レンタルの方が経済的に負担が少なく、定期的な点検や交換もできるため、安全性の面でもおすすめです。
使い方の注意点:転倒リスクを減らすために
歩行器は「使えば安心」ではなく、「正しく使って初めて安全」なものです。
以下の点に注意してください。
- 滑りやすい床ではストッパーを活用
- 段差・傾斜では無理に乗り越えない
- 本人の身体状態が変化したら再調整を
- 定期的にネジやタイヤの緩みをチェック
歩行器導入後は「生活の質」向上のチャンス
適切な歩行器を選ぶことで、外出意欲や活動量の増加につながることがあります。
自立支援の一環として、リハビリスタッフや介護職とも連携しながら、継続的に使い方を見直すことが重要です。
歩行記録や生活変化を「データ」で残すという選択
最近では、介護記録や歩行リハビリの進捗などを家族で共有するために、簡単なブログや記録サイトを作成する人も増えています。
たとえば、ムームーサーバーなどを利用すれば、初心者でも簡単に非公開の記録ページを作成できます。
まとめ:歩行器選びは「目的と本人の状態」に合わせて
歩行器は種類が多く、どれが良いか迷いやすいアイテムです。
しかし、使用環境・身体状況・介護者の負担などを総合的に考えることで、最適な一台が見つかります。
購入やレンタル前には、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談することを強くおすすめします。
歩行器は「歩けるようになる」ための道具であると同時に、その人らしい生活を支えるツールでもあります。安全かつ快適に使えるよう、しっかりと選びましょう。
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