介護の本質は「手助け」ではなく「自立支援」にある
「かわいそうだから、全部やってあげた方がいい」
そんな気持ちで介護をしていませんか?
実は、その“優しさ”が、かえって高齢者の身体機能や意欲を奪ってしまうこともあるのです。
この記事では、介護における自立支援の考え方と、家庭でできる具体的な工夫について解説します。
この記事のポイント
・自立支援ケアとは何か?
・在宅介護でもすぐできる支援方法
・自立支援と介護度の関係
・やりすぎ介護の弊害
自立支援ケアとは?
自立支援とは、高齢者が「自分の力でできることは、自分でやる」ことを支援する介護のことです。
厚生労働省も推奨しており、介護保険制度でも「重度化予防」がキーワードになっています。
たとえば、食事、排泄、歩行など、ほんの少しのサポートで自分でできることを増やすことが、介護度の進行を遅らせるカギになります。
体験談:やりすぎ介護が招いた母の“寝たきり”化
筆者の母は、転倒をきっかけに要介護1となりました。
当初は「無理をさせてはいけない」と思い、立ち上がりやトイレのすべてを手伝っていました。
しかし3か月後、母は立ち上がる筋力をほとんど失い、介護度も要介護2へ。
「助けすぎたことが逆効果だった」と気づかされた瞬間でした。
それからは、可能な範囲で本人にやってもらう形に切り替え、徐々に筋力と意欲が回復しました。
在宅でもできる!自立支援ケアの工夫5選
- 玄関の段差に手すりをつける
→ 転倒を防ぎながら、外出意欲をキープ。 - 衣類の収納を“立って届く高さ”に調整
→ 自分で着替える習慣を支援。 - 食事の配置は「利き手側」に
→ 配膳の工夫でスプーンの動作がスムーズに。 - 「やってもらう」より「見守る」
→ 転倒リスクがなければ、なるべく見守り姿勢で。 - 生活の中に「選択肢」を
→ 「今日はどの服にする?」など意思決定を促すだけでも意欲向上。
要介護度と「自立支援」の相関とは?
実は、自立支援を意識した介護を続けることで、介護度が軽減するケースも少なくありません。
とくに要支援〜要介護2程度であれば、日常の小さな積み重ねが将来を左右します。
逆に、やりすぎ介護が「動かない」「話さない」「選ばない」状態を生み、結果的に介護度が上がる…という悪循環を招くこともあります。
「失敗を恐れない介護」が人を成長させる
介護は「失敗をさせない」ことに注力しがちですが、ときには失敗も成長の一部です。
コップを倒す。靴を履き間違える。それでも、自分でやってみた経験が「できた!」という自信につながります。
その自信が、要介護者の生活意欲を取り戻し、家族の介護負担を減らす結果にもなります。
まとめ:介護とは「奪う」ことではなく「取り戻す」こと
介護は「やってあげること」ではなく、「できる力を引き出すこと」です。
家庭でできる小さな工夫を通じて、本人の尊厳を守りながら、家族も少しずつ負担を軽減できます。
もし今、「全部やってあげてるな…」と感じたら、ぜひ明日から“見守る勇気”を持ってみてください。ブログで記録を残すことで「家族の中の学び」も広がる
筆者はこの体験をきっかけに、自立支援の工夫や日々の小さな発見をブログという形でまとめるようになりました。
ブログは単なる記録ではなく、家族間での情報共有や、同じ悩みを持つ人とのつながりにもなります。
「どう書けばいいかわからない」という方も、レンタルサーバーの導入から始めれば簡単にスタートできます。
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